宿泊施設の収益管理担当者の役割とは
従来の収益管理担当者の仕事は、客室からの収益に関連する意思決定を下すことでした。例えば、料金、客室稼働率、宿泊数などに関する決定です。昨今はその役割が拡大し、施設の収益管理や利益の最大化に関する業務を仕切る立場となり、組織全体により大きな影響力を持つこととなりました。
30 年以上もの間、収益管理担当者は施設運営の成功を左右する重要な役割を担ってきました。業界のデジタル化が進んだ今、収益管理担当者が利用するシステムやチャネルの数はかつてないほど豊富になりました。そのため業務が複雑化したうえ、担当者の影響力や責任も拡大しています。こうした状況下で、施設の業績と総合的な競争力を向上させるためのテクノロジーの必要性が高まっています。
リサーチ結果から、変化を続ける収益管理業務に新たな課題が浮かび上がりました。
今後の収益管理業務についてさらに理解を深めるために、Expedia Group は旅行市場のリサーチで定評がある Phocuswright 社に協力を求めました。リサーチは世界の様々な国、言語、すべての施設タイプを対象とし、現在、収益管理担当者が直面しいる課題と、より強力なサポートを提供できる機会を明らかにすることを目的としました。
回答から 5 つの主要テーマが浮かび上がりました。
- 業務の効率化を妨げる情報過多
- 異種システムの多用による意思決定の遅れ
- 販売経路の複雑化による転換率への影響
- 情報の欠如が予測の正確性にマイナス影響
- 施設全体の収益と収支性の管理にまで役割が拡大