LGBT+ への配慮ある施設になるために

すべての旅行者が、旅行先や性自認、恋愛関係の相手に関わらず、安全に旅行を楽しみ敬意ある対応を受ける権利を有しています。しかし、LGBT+ 旅行者層の 3 人に 1 人は、宿泊施設のスタッフによる偏見を恐れているといいます。LGBT+ の旅行者に対して歓迎の気持ちを表明することで、自宅から離れた場所にいても、安心して、大切に対応されていると感じていただくべきお客様の人生と旅行体験をより良いものにすることができます。一緒になって、インクルージョンを大切なものと考え、インクルーシブな環境の整備に取り組むことによって、これらの恐れを和らげることができるのです。

世界には、70 万軒を超えるホテルおよびリゾートが存在します。どうすれば競合施設との差別化を図ることができるのか、日々悩まれていることでしょう。尊厳と敬意をもって LGBT+ の旅行者に対応することを約束することは素晴らしい最初の一歩であり、Expedia Group で貴施設の情報と平等に取り組む姿勢を表示することは大きな第 2 のステップです。

LGBT+ とは、レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー、クエスチョニング、インターセックス、アセクシャルを意味します。

メリット

弊社は、最近の記事において、LGBT+ の旅行者がコロナ禍の中でどの程度旅行したいと考えているか、そして貴施設のサービスの魅力をこれらのお客様にどのように伝えることができるかについて考察しました。ここでは、予約を行うこれらのお客様に貴施設の歓迎の気持ちを感じ取っていただく方法に関する重要なヒントを提供したいと考えています。

あらゆる旅行者と同様に敬意をもって LGBT+ 旅行者を受け入れると、以下のようなメリットがあります。

  • LGBT+ 旅行者層の満足度を高め、高評の口コミを獲得
  • コロナ禍でも宿泊を予約する傾向にある旅行者層に訴求
  • 旅行頻度の高い優良顧客層からの好印象を長期的に維持
  • インクルージョン推進施設であることを表示
  • より良い人間社会と観光業界の構築に貢献

LGBT+ の旅行者にとって旅行をより簡単で楽しいものにすることで、巨大な優良旅行者層との生涯にわたるビジネスにつなげることができます。LGBT+ の旅行者はより頻繁に旅行し、コロナ禍においても他の旅行者より早く旅行を再開する可能性が高く、2018 年には旅行と観光で記録的な 2,180 億ドルを費やしています。

良好な第一印象を残すために

第一印象は大変重要です。旅行者は、貴施設のロビーに入るずっと前に最初の印象を受け取ります。検索結果ページで目にする写真や施設の詳細、LGBT+ への配慮ある施設かどうか、実際の宿泊者の好意的な口コミなどをチェックする中で、施設に対する好感度が高まるのです。

以下の情報は、オンラインの掲載情報を LGBT+ の旅行者の目に留まるようにし、今後の旅行のために調査している旅行者に素晴らしい第一印象を与えるのに役立ちます。

施設の説明を詳細に記載し、Expedia Group における掲載情報にインクルージョンに関する文言を使用しましょう。LGBT+ の旅行者の 69% は、LGBT+ に優しいとわかっている施設に滞在する傾向があると回答しています。

  • 貴施設で実施している LGBT+ を十分に考慮した差別禁止方針を強調し、従業員にゼロトレランスポリシーの遵守を強制しているかどうかについて記載しましょう。
  • Expedia Group 管理画面 (Partner Central) の観光スポットで、貴施設周辺のゲイバーやゲイビーチ、その他 LGBT+ の旅行者向けのスポットを表示しましょう。
  • 多様性を尊重する現地の非営利団体、LGBT+ の業界団体、ゲイ向けの観光代理店などとの関係について言及しましょう。これにより、地域社会との関係性を示すことができます。参加していない場合は、この機会にご参加ください。現地の商工会議所に問い合わせるか、ホームレスの若者向けシェルターなど、現地の組織で従業員がボランティアをする機会を設けましょう (ホームレスの若者の 40% が自らを LGBT+ であると認識していることをご存知ですか ?)。

好印象を長期的に維持

LGBT+ の旅行者が一度貴施設で予約すれば、今後も繰り返し予約してくれる可能性があります。LGBT+ の旅行者の 3 人に 1 人はホテルのスタッフによる偏見を恐れていますが、貴施設はそれを変えることができることを忘れないでください。心地よい環境を作るには到着時から、快適に過ごしていただけるよう LGBT+ の旅行者を歓迎しましょう。

視覚的な表示を用いて、貴施設が具現化しているインクルーシブなポリシーと慣行を宣伝

  • 標準の制服の一部として、レインボーのピンを着用し、名前カードに人称代名詞を付することを承認しましょう。
  • ロビーまたはチェックインデスクに小さな (または大きな !) レインボーフラッグを採り入れて、旅行者が一目で自分が大切にされていて、安全であることがわかるようにしましょう。
  • 多様な従業員を雇用して維持することで、貴施設に多様な旅行者が滞在することを外部に表明しましょう。これには、性別の多様性、性的指向、人種、宗教、年齢、能力、言語などが含まれます。
 

同性カップル、トランスジェンダー、ノンバイナリーの旅行者を歓迎するためのプロトコルとトレーニングを構築

  • 同性のカップルがチェックインする際は、それ以外の旅行者グループに対応する場合と同じ前提に立ちましょう。例えば、同性のお 2 人に対しても、予約は 1 件でベッドも 1 台のみであると推測してください。
  • 旅行者が歓迎されていると感じることができるすべての場所を見つけるのに役立つ、市内の LGBT+ 向けガイドを作成しましょう (現地の観光案内所にすでに用意されている場合があります)。問題が発生した場合に備えて、警察または信頼できる法執行機関の電話番号と所在地を記載しましょう。


トランスジェンダー (男性から女性、または女性から男性へと性転換した人) またはノンバイナリー (男性または女性を自らの唯一の性としない人) の旅行者は、他には見られないレベルの差別、嫌がらせ、および暴力に直面しています。アメリカのある州の調査では、トランスジェンダーの回答者の 41% が自殺未遂をしたことがあるとの結果が出ているのは悲しい事実です。こうした問題と闘うひとつの手段は、あらゆる人の尊厳を守って対応することです。

  • 絶対に明らかな場合や、お客様から伝えられた場合以外は、旅行者の性別を想定しないでください。「ミスター」や「ミセス」などの敬称を用いず、一般的なフレーズを使用するようにしましょう。
  • 特定の代名詞を使用するよう旅行者から依頼された場合 (旅行者が「彼女」、「彼」、または「彼ら」と呼ばれることを希望する場合)、貴施設の PMS または帳簿にこれを入力してください。スタッフは旅行者についての備考を認識し、旅行者に言及するときに誤った代名詞が使用された場合は丁重に修正する必要があります。従業員の研修内容に、このことを含めてください。
  • ロビーやレストラン、ジム、スパなどの館内施設に、性別を問わないユニセックストイレ / オールジェンダートイレを設置してください。1 人用または複数人用かを問わず、トイレは性別を問わないものに変更できます。トイレはトランスジェンダーや性別不適合の人々にとっては困難な場となります。なぜなら、他の人に「間違った」場所にいると認識される可能性があるからです。アメリカの調査では、トランスジェンダーの回答者の 70% が公衆トイレで言葉の暴力または身体的な暴行を受けたことがあると答えています。

Expedia Group で LGBT+ に配慮していることを伝える

Expedia Group では、あらゆるお客様を歓迎し、差別がないことを約束し、LGBT+ の旅行者を尊重し、平等に対応するために特別な努力をしたことについて、貴施設が報われることを望んでいます。管理画面 (Partner Central) の設備やサービスのセクションで「LGBT+」を検索して、貴施設が「LGBT+ 歓迎」施設であることを表示し、当社の旅行サイトの関連検索でそのように認識されるようにしましょう。これらのサイトには、20 年を超える期間にわたって LGBT+ 旅行者のための信頼できる販売サイトである Orbitz を含みます。